2016-2015年 古屋敬多とお芝居
Leadの良さを語るブログは沢山存在していると思うので、
とにかく古屋敬多の”芝居”にだけ特化して、勢いと15年分の記憶だけを頼りに書きなぐりたいと思う。
本当に勢いだけではじめているので、気持ちの割に雑です。ご了承下さい。
まずは記憶が新しい順に行こう。
①2016年 ミュージカル『プリシラ』
百聞は一見に如かず。とりあえず、見てくれ!!!
ミュージカル『プリシラ』公開ゲネプロ 山崎育三郎 ユナク(超新星) 古屋敬多 陣内孝則
古屋さんは、若くて美しいドラァグクイーンのアダムを演じました。
ゲイはゲイだけど、自分の美貌に自信があって、心は男だけど、男を落とすための手段として女装するような、女以上に女の役といいますか。
女性もいけるバイのティックに向かって言う、
「キモーーーーーー!!!!」
の台詞が、本当に気持ち悪そうで、マジで男にしか興味ないんだな、っていう、アダムちゃんが確かにそこにいた。
「アンタたち、よかったわよ!」
って男達と別れるところは、この一言だけで、あ、コイツ、ヤッたな。ものすごい勢いでヤッたな。
って、口を半開きにして眺めてしまった。
古屋敬多という人が、これはもう完全に消えていて、喋るとその役の生き様が見えるようになった。
何喋ってもアダム、みたいな境地に達していた。
共演の方々も「すっげぇ!!どんどんブスなオカマ感が増していく!!」という最高の褒め言葉を残してくれている。
アダムの登場シーンは、確か、ティックの"あの子には才能がある"的な台詞からはじまるんだけど、その後の、自信に満ち満ちたド派手なパフォーマンスで、ティックの台詞にとてつもない説得力を持たせた。
ラスト、エアーズロックでマドンナを歌いながら
「夢が叶ったーーー!!!!!」
と、アダムが一人叫ぶシーンは、感動という言葉では表しきれない。
日生劇場にいるお客様の視線を一手に受けて歌う姿は、まさに私の"夢が叶った"瞬間……。
古屋さんの歌が、ミュージカルファンの方々に受け入れられるか、勝手に心配してたけど、多分、歌声よりもパフォーマンスのパンチが強すぎて気にならない、という結論に至った。
映像として残っているのが、ゲネプロだけというのが残念でならないのだけど、
約1ヶ月15公演こなした先には、"完璧なパフォーマンス"が待っていた。
千秋楽のあの日は、一挙手一投足、寸分狂いのない、何一つ迷いのない、素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれた。
再演を望む、けど、多分このときのアダムちゃんはもういない、と思うとこれまた儚くて好きが募る。
1年経ってもこれだけ書けてしまう、古屋敬多史上最高の役であったことは間違いないでしょう。
って、プリシラに文字数割き過ぎじゃない???って思いながら、次に行きます。
②2015年 『SUPERLOSERZ SAVE THE EARTH 負け犬は世界を救う』
とりあえずこの辺の映像を見てくれ!!!
宮本亜門×KREVA×YOKOIが生み出す新たなエンターテイメント!『SUPERLOSERZ SAVE THE EARTH 負け犬は世界を救う』
『SUPERLOSERZ SAVE THE EARTH 負け犬は世界を救う』のプロモーション動画が到着!
”ノンバーバルパフォーマンス”
台詞のないこの舞台を支えるのは、役者ではなく、ダンサーの方々。
古屋さんに関して言えば、もちろん台詞もなければ、歌もない。
一度たりとも声を発さず、ダンスだけで表現を行う。
言ったらもう、古屋敬多の得意分野だけを一点集中で見れる、最高の舞台。
『プリシラ』を先に書いてしまったせいで、なんかちょっと薄れてしまいそうなのはあれだが、
世界の宮本亜門さんとの出会いの作品であり、古屋敬多が解き放たれた大事なターニングポイントである。
出演者は、古屋さんが子供の頃から活躍する、ダンサー界でもトップクラスの方々。
必然的にお客もダンサー界隈が多かったのだけど、昔から古屋さんを知る人たちですら「ケイタってこんなに踊れたっけ…?」と口々に呟いていた。
いや、今頃気づきました?なんて思いながらも、アーティスト活動をしているとは言え、ダンサーとして生きてきた訳ではない古屋さんが、なんの違和感もなく、トップクラスのダンサーと同じフィールドに立てているのだ。
古屋さんが演じるのは、オタク青年のトオル。
眼鏡をかけた、内気な青年を演じました。
その内気な青年が、地球を救うべくエイリアンに立ち向かったとき、
かっこよすぎると、人って泣くんだね?っていう新しい感情にも出会いました。
全く涙を誘うシーンではないのに、会場からすすり泣く声が聞こえてくるくらい、かっこよすぎて泣いた。
上の映像で言う赤スーツのあたり。おどおどとしていたトオルが、赤スーツに袖を通した瞬間、地球を救うスーパーヒーローに変身したのです。
公演中のアフタートークでは、演出の亜門さんとYOKOIさんが、古屋さんについて
「何でも飄々とこなしてしまうから、感情を出すのに手こずっていた」
と、語っていたのには驚いた。
本人はよく「不器用だから…」と発言するけど、周りの人は「何でもこなしてしまう」と表現する。
そして、私たちは当たり前だけどステージにいる古屋敬多しか見たことがない。ステージにいる古屋さんは当たり前に感情を剥き出しにしているので、手こずる…?とは…?と、不思議だった。
お二人は、「稽古を終えて、劇場に入ってからのエンジンのかかり方がすごかった」とも言っていた。
やっぱりステージでしか生きられない、それが古屋さんなのでしょう。
やはり宮本亜門演出ともなると、事前に密着映像なるものがテレビで放送された。
そこで、おそらく古屋さんについて話している亜門さんとYOKOIさんが残っていて
「ここまで来たらようやったわって言えそうですわ!ティムバートンの世界みたいで大好きです。もうちょっといじめてあげてください」
「これ以上踊らせんでください〜!」
なんて、いい大人がとっても楽しそうにワクワクしていた。くぅ〜!古屋敬多を料理する楽しさ、味わってみたいっ!!
ちなみに、これだけではないのがスーパールーザーズ。本編終了後のレビューがとんでもなかった。
スーパーダンサーに混じってのスペシャルレビュー。ダンサー古屋敬多を拝めるウルトラステージ。
思い出すだけで感謝が止まらない。ありがとう、スーパールーザーズ。ありがとう、宮本亜門さん。
『スーパールーザーズ』からの『プリシラ』の流れが最高すぎて、古屋敬多のオタクで心底良かったなあと思いました。
さて、
私の中の二大巨頭を先に書いてしまったので、この後本当に続くかわかりませんが(?)
この記事はまだまだ、続く、予定。。。